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オレたちバブル入行組

オレたちバブル入行組

池井戸 潤 文藝春秋 2007年12月1日

感想

フリーランスになって十数年、自分の人生選択について考える機会が増えた。そんな折に手にとったのが本書だ。 バブル期に銀行に入った世代の葛藤と奮闘を描いた作品として、非常に説得力がある。主人公・半沢の置かれた状況は、組織に属する誰もが経験しうる理不尽さだ。責任を押しつけられ、四面楚歌に陥る苦しさ——正直なところ、読んでいて胸が痛くなるシーンも多い。 だが、この作品の素晴らしさはそこに留まらない。困窮した状況からの脱出策を、丁寧に、それでいて痛快に描き出しているのだ。中間管理職という立場で、どう知恵を絞り、どう行動するのか。その過程が実に生き生きしている。 自分がフリーランスだからこそ、組織に身を置く人間の葛藤がより鮮明に見える。バブル世代への応援歌というだけでなく、人生の選択肢に悩むすべての大人に読まれるべき一冊だと思う。慎重に本を選んできた自分が、自信を持って薦められる傑作である。