世界一やさしい問題解決の授業
ダイヤモンド社 | 2007/06/01
みんなの感想
コンサル業界で鍛えられた思考法を、ここまで明快に言語化できるのかと驚いた。著者の大事なのは手法そのものではなく、問題に向き合う姿勢だというメッセージが一貫していて、その点が秀逸だ。 フリーランス歴が長い身としては、案件ごとに新しい問題に直面することが日常。本書は中高生向けとあるが、実務レベルでも応用できる汎用性の高いフレームワークが詰まっている。「問題とは何か」を定義する部分など、基本に立ち返る価値がある。 ただし、理論の説明に紙幅を割きすぎて、読者自身が手を動かす実践例がもう少し欲しかったというのが本音。このレベルの内容なら、ワークシート的な付録があってもよかった。 とはいえ、これまで読んだ問題解決本の中では、バランス感覚が最も優れている。説教的にならず、かつ深い。フリーランスから経営層まで、幅広い層に勧められる良著だ。
フリーランスの仕事をしていると、クライアント対応や企画立案の際に「ちゃんと筋道を立てて考えられているか」という不安がつきまとう。この本はそうした悩みに応えてくれるものだと期待して手に取った。 正直なところ、最初は「中高生向け」という触れ込みに少し敬遠していた。しかし読んでみると、複雑な問題をシンプルに分解する著者のアプローチは実に理にかなっている。世界トップレベルのコンサルティング会社で磨かれた思考法が、小難しい理論ではなく、誰もが実践できる形で示されているのは秀逸だ。 特に「問題を正しく定義する」という基本の大切さを改めて認識させてくれた。フリーランスは一人で判断することが多いからこそ、こういう思考の軸足が曖昧になりやすい。図解や事例も豊富で、自分の仕事に即座に応用できるものばかりだった。 一点、より深掘りした応用編があれば尚良かったと思うが、この本の目的を考えるとむしろ潔さが美点といえる。実務的な価値とわかりやすさのバランスが取れた良書である。
エンジニアとしてこれまで様々な問題解決本を読んできましたが、この本は期待以上でした。 著者が提唱する問題解決フレームワークは、複雑に見える課題をシンプルに分解するアプローチで、実務レベルで十分に活用できます。特に「中高生にもわかる」という触れ込みながら、実際には経営層向けの研修で使われているという点が信頼感につながりました。 何より良いのは、理屈っぽくならず、具体例が豊富な点です。システム設計の経験から言うと、複雑な問題に直面した時こそシンプルな思考の枠組みが重要なのですが、この本はその本質を突いています。 ただし、すでに論理的思考に慣れている人には目新しさが少ないかもしれません。むしろ、問題解決の基礎を体系的に学びたい若手や、思考プロセスを改めて整理し直したい人向けだと感じます。 実用性と理解しやすさのバランスが取れた良書。躊躇なく他人にも勧められます。