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マスカレード・ホテル

マスカレード・ホテル

東野 圭吾 集英社 2011年9月1日

感想

東野圭吾の最高傑作という触れ込みで手に取りましたが、期待値が高すぎたのかもしれません。 確かにホテルを舞台にした設定は新鮮で、潜入捜査という枠組みも面白い。序盤から中盤にかけては「1行たりとも読み飛ばせない」という謳い文句の通り、引き込まれていました。しかし後半に進むにつれて、トリックの仕掛けが少々牽強付会に感じられてきたのです。 細部の設定にこだわる私のような読み手にとっては、事件解決の論理が若干の無理を強いているように思えました。また、登場人物の心理描写も、キャラクターによってムラがあるような印象を受けます。 決して悪い本ではありません。むしろ、多くの読者にとっては十分楽しめる傑作なのでしょう。ただ、慎重に選書する私の基準では、若干の物足りなさが残りました。東野作品をこれまで何冊か読んできましたが、個人的には他の作品の方が満足度が高かったという、ひとえに好みの問題かもしれません。