雄一の本棚
感想

最近、いい意味で予測不可能な小説に出会えることが少なくなってたんですよ。でもこの作品は違った。三島由紀夫賞とすばる文学賞のダブル受賞というのも気になったし、手に取ってみたんです。 読み始めると、語呂合わせのようなタイトルから察する通り、独特の空気感が立ち上ってくるんですね。小学生時代の思い出から始まる物語なんだけど、表面的な物語展開だけじゃなく、その背後にある世界観、というか「空気」を感じさせる書き方が秀逸。川上未映子さんの選評にある通り、バイブスそのものが主役という感覚、これすごくよく分かります。 自営業をやってると、世の中には見えない層や裏側がいっぱいあることに気付かされるんですけど、この小説はそういう「普通のピントの外側」の世界をこれまでにない方法で表現してる。青春小説という枠組みを超えた何かがある。一気読みしてしまいました。ちょっと中毒性がありますね。

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