罪過の代償 警視庁文書捜査官(12)

罪過の代償 警視庁文書捜査官(12)

麻見 和史

出版社:KADOKAWA 出版年月日:2026/04/24

KADOKAWA | 2026/04/24

4.33
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

警視庁文書捜査官シリーズも十二巻を数えるんですね。これまでのシリーズから鳴海理沙たちのチームワークが確立されているのか、登場人物たちの息遣いがいっそう自然に感じられました。 今回のITプログラマー殺害事件はなかなか不気味な設定です。拷問という暴力的な要素が含まれているので、購入前は少し躊躇しましたが、その心配は無用でした。著者の筆致は冷静で、事件の謎を紐解いていく過程が緻密。文書という証拠から犯人像を浮かび上がらせていく知的な興奮があります。 事件現場に残された不可思議なメッセージの意味を、読者も一緒に考えながらページをめくることになる。真相に至るまでの論理的な道筋がしっかりしていて、安心して読み進められました。シリーズ作品としての品質をきちんと保っているのは好印象。定年を控えた年代として、こうした知的興奮を与えてくれるシリーズの存在は本当にありがたいです。

感想

シリーズ12作目ということで、どうしても気になって手に取りました。警視庁文書捜査官シリーズも相当続いているんですね。 この巻は、ITプログラマーが自宅で拷問された末に殺害されるという、かなり生々しい事件から始まります。現場に残されたメッセージというのが、単なる犯人の気まぐれではなく、事件の本質に関わってくるのが面白い。鳴海理沙たちが文書という限定的な手がかりから真犯人に迫っていく過程は、さすがシリーズものだけあって手慣れています。 正直なところ、このシリーズ特有のトリックが時々複雑に感じられることもあります。ですが今作は比較的わかりやすく、ページをめくる手が止まりませんでした。嘱託の身で忙しい日々を過ごしているせいか、気軽に楽しめるミステリーはありがたい。登場人物たちの関係性もすっかり馴染んでいて、その点でも読みやすい。 犯人の動機も納得のいくもので、単なる娯楽小説以上の深さを感じさせてくれました。文庫版なので携帯にも便利。次巻も気になっています。

感想

シリーズ12巻目ということで、もう完全に鳴海理沙たちの虜です。今回も期待を裏切らない面白さでした。 ITプログラマーへの奇妙な殺人事件という設定だけで既に惹きつけられるのに、現場に残されたメッセージというミステリー要素が加わることで、一気に引き込まれてしまいます。公務員という職業柄、文書に関する話には特に共感できる部分が多く、鳴海たちが文書から真実を紐解いていくプロセスは本当に興味深い。 このシリーズの魅力は、単なるミステリーではなく、キャラクター同士の関係性や心理描写が丁寧に描かれているところです。事件解明への緊迫感と、人間ドラマのバランスが絶妙だと感じます。毎回新しい角度から事件に切り込む姿勢も飽きさせません。 残酷さと人間的な温かさが共存する作風は、大人の読者にこそ響く内容だと思います。話題作も確認する派としては、このシリーズのような質の高い警察冒険譚がエンタメミステリーの傑作として認識されているのは、本当に嬉しい。次巻が待ち遠しくてたまりません。

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