一郎の本棚
感想

伊坂幸太郎の新作短編集ということで、慎重に口コミを確認してから購入しました。結果として、買って正解でした。 本書の最大の魅力は、タイトルの通り「逆」という視点。常識を疑い、当たり前だと思っていたことを問い直す。新社会人として様々なルールや慣習に適応しようとしている今だからこそ、この問題提起がグッと響きました。特に「逆ソクラテス」は、質問の力について考えさせられる傑作。表面的な解釈ではなく、もう一段階深い意味を汲み取る快感があります。 五編すべてが短めなので読みやすく、それぞれが独立した世界観を持ちながらも共通したテーマが貫かれている構成も巧妙です。伊坂幸太郎らしい軽やかさとユーモアは保ちつつ、メッセージ性がしっかり込められている。仕事で凝り固まった思考をリセットするのに最適な一冊。デビュー20年目の著者の円熟が感じられます。

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