一郎の本棚
百合小説コレクション wiz 2

百合小説コレクション wiz 2

阿部 登龍 / 空木 春宵 / 桜庭 一樹 / 雛倉 さりえ / 文月 悠光 / 麻耶 雄嵩 河出書房新社 2026年2月27日

感想

アンソロジー形式の百合小説というのは、これまであまり手に取ったことがなかったのですが、収録作家のラインナップに惹かれて思い切って購入しました。正解でした。 桜庭一樹さんの「来世は春の泥になりますように」から麻耶雄嵩さんの「大行司春香最初の事件」まで、8篇それぞれが全く異なるアプローチで「愛」というテーマに向き合っています。同じジャンルの作品でも、こうも表現の幅が広がるものかと感心しながら読み進めました。 強いて言えば、全体を通して一貫性を感じたいという慎重な性格から、作品ごとの質のばらつきが気になった部分も正直あります。でも、8篇中7篇は本当に素晴らしく、特に印象的な作品との出会いだけで、この本を手にした価値は十分にあります。 新社会人として、移動中の時間に少しずつ読む読み切り形式というのも、忙しい日常の中で無理なく続けられました。百合好きでなくても、純粋に文学として楽しめる一冊だと思います。

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