13階段

13階段

高野 和明

出版社:講談社 出版年月日:2004/08/15

講談社 | 2004/08/15

3.50
本棚登録:4人

みんなの感想

感想

江戸川乱歩賞受賞作ということで、期待値を持って手に取りました。死刑囚の冤罪を晴らそうとする刑務官と青年の調査を追うサスペンス仕立てで、序盤の緊張感は確かに引き込まれます。限られた時間の中で真実に迫っていくプロットは王道ながら効果的です。 ただ、読み進めていく中で少し物足りなさを感じてしまいました。脳裏に甦る「階段」という手掛かりが、もっと深く掘り下げられるのかと期待していたのですが、その謎解きの過程が予想より直線的というか、驚きに欠ける印象を受けました。キャラクターたちの心理描写も丁寧ですが、新社会人の自分として感情移入できるポイントが限定的だったかもしれません。 決して退屈な作品ではなく、確実に面白い小説だと思います。ただ、受賞作だからこその期待と、実際の読み心地にやや温度差があったというのが正直な感想です。ミステリを好む人なら十分に楽しめると思いますが、あらかじめ評判を参考にしてから手に取ることをお勧めします。

感想

話題になっていたので手に取ってみましたが、期待以上の傑作でした。死刑囚の冤罪を晴らそうとする刑務官と青年のコンビが、限定的な手がかりだけで真犯人に迫っていく。その緊迫感がたまりません。 管理職として人事判断に携わる身としては、一度そう判断されたら覆すことの難しさについても考えさせられました。法制度の厳粛さと、それでもなお人間の判断に誤りが生じる可能性。そうした深い問題提起がありながら、同時にエンタテインメントとしての面白さも兼ね備えている点が素晴らしい。 ページをめくる手が止まりませんでしたし、登場人物たちへの共感も深い。特に前科を背負った青年が、自分の過去とどう向き合うのかというテーマも胸に響きました。江戸川乱歩賞受賞作というのも納得です。社会派ミステリーとしても、人間ドラマとしても非常に完成度が高い一冊。同年代の方にも強くお勧めしたい作品です。

感想

普段は漫画やラノベばかり読んでいるから、ミステリー小説は少し敷居が高いなって思ってたんですけど、このレビュー欄の評判が良かったので思い切って読んでみました。正解でした。 死刑囚の冤罪を晴らすために「階段」という記憶の断片から真犯人を追う、というシンプルだけど緊迫した設定が本当に面白い。処刑までのカウントダウンが常に頭の片隅にあるから、ページをめくる手が止まりません。刑務官と前科者という一見対立しそうな二人が、同じ目標に向かって協力していく過程も胸を打ちます。 ミステリーとしても完成度が高くて、ネタバレになるから詳しく言えませんが、最後の真相にはちゃんと納得できるし、読み終わった後の余韻が素晴らしい。江戸川乱歩賞受賞作というのも納得です。 ラノベしか読んだことない人にもおすすめできる一冊。確実に人生で読んでよかったと思える傑作ですよ。

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