読書メモの本棚
ケーキの切れない非行少年たち

ケーキの切れない非行少年たち

宮口 幸治 新潮社 2019年7月13日

感想

新聞の書評欄で目にして、さっそく手に取った一冊だ。正直なところ、この歳になって社会問題の実践的な分析本を読むとは思わなかったが、著者の視点の鮮烈さに引き込まれた。 「ケーキを等分に切る」ーーこんな簡単なことができない子どもたちがいるという事実は、衝撃だった。認知力の問題という観点から非行少年たちを捉え直す著者の手法は、実に明確で説得力がある。自分たちの世代では見過ごしていた「境界知能」という概念が、いかに多くの子どもたちに影響しているのか、丁寧に説き起こされている。 何より印象的なのは、反省を求める従来の教育手法への疑問を呈しながら、実践的で希望に満ちたメソッドを提示している点だ。長く自営業をしてきた身として、若い世代の抱える困難が従来の根性論では解決しないことを感じていたが、この本はその正体を明かしてくれた。 社会の様々な層が読むべき一冊。世の親御さんたちにも、強くお勧めしたい。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ