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最近登録された他の本の感想
2026年06月01日
最近、書店で見かけたこのタイトルに思わず手が伸びてしまいました。野球という自分も若い頃から愛してやまないテーマに、エッセイと小説が混在した作品という珍しい形式。どんな内容なんだろうと期待に胸をふくらませて読み始めたのですが、いやはや、素晴らしい。 著者のユーモアセンスが光っていて、野球への向き合い方がこんなに面白おかしく、かつ心温まる形で描かれるなんて。軽く読める文体でありながら、ところどころにきちんとした思索の深さが感じられるのが、この手の作品の魅力ですね。 何より、年を重ねた今だからこそ共感できる部分がたくさんありました。人生経験があるからこそ笑える場面、考えさせられる場面。朝の通勤電車や仕事の休憩時間にちょっと読むには本当に丁度いい一冊です。これまで気軽な読書を楽しんできた身としては、こういう気張らずに読める良質なエッセイ・小説はもっと増えてほしいくらい。強くお勧めできる作品です。
2026年06月01日
火花のあの衝撃から10年、綾野剛がついに新作を出版したというので手に取ってみました。相変わらず人間の本質をえぐり出す力が素晴らしい。 公認会計士という一見順調な人生を送る男が、高校時代の友人との借金問題から転落していくという筋立てですが、この作品の面白さは単なる人間ドラマではなく、その過程で露わになる人間の醜さと可笑しさをユーモアと一緒に描いているところです。自分たちも歳をとって、若い頃の仲間との関係がどう変わっていくのか、そういうことをリアルに感じさせてくれます。 嘱託の身になって改めて思うのですが、人生って本当に予測不能ですね。この本はそういう「生きることのやりきれなさ」を表現しながらも、どこか笑える空気感を保っています。重くなりすぎず、かといって軽くもない、その加減が絶妙。大阪の人情も感じられて、気軽に読めるのに考えさせられる、そんな一冊です。
2026年06月01日
孫たちと映画の話をする時に、最近のエンタメ情報を仕入れようと思って手に取りました。『シネマスクエア』は映画やドラマ、アニメなど幅広い作品を扱っているので、気軽に眺めるには丁度いいですね。 今号は映画化作品が結構載っていて、『名探偵コナン』や『ドラえもん』など昔から好きな作品の最新情報も分かるのが良いところです。佐久間大介という若い俳優さんの記事もあって、こういう新しい顔も知ることができます。 ただ、正直なところ、誌面の構成がやや散漫というか、目当ての情報を探すのに少し手間がかかるかなという印象も受けました。それに、掲載されている作品数は多いんですが、各々の記事が浅めなので、もっと詳しく知りたい時は別の媒体を見る必要もあります。 まあ、毎月定期的に映画やエンタメの流行を追いかけたい、という程度の使い方なら十分だと思います。仕事の休憩時間にパラパラめくるのに、気軽で良いですよ。
2026年06月01日
歴史小説というのは、知っている史実の中に新しい人物関係を見出す喜びがあるものだ。この作品もそれを存分に味わわせてくれた。パリの美術界という華やかな舞台を背景に、浮世絵商・林忠正とゴッホという実在の人物たちが織りなす物語。何度も耳にしている名前だが、こうして彼らの出会いと交流を丁寧に描かれると、全く新しい視点が開ける。 特に印象的だったのは、各登場人物の矜持と葛藤だ。異国で自分たちの美を売り込もうとする忠正の信念、そして認められない苦しみの中でも創作に向かい続けるゴッホの姿。兄を支え続けるテオの献身も含めて、男たちの愛と執念がひしひしと伝わってくる。文句なしに引き込まれ、寝る前のちょっとした時間でも続きが気になって徹夜してしまった。 気軽に読める文庫本としても手頃だし、こういう知的な満足感を得られる作品は、定年が近い身としてはありがたい。人生経験が増してからこそ響く深さがあると思う。
2026年06月01日
直木賞受賞作とのことで、ちょっと背伸びして読んでみました。正解でしたね。 大正から昭和へと移り変わる時代に、上野のカフェーで働く女給たちの人生を描いた作品です。正直なところ、「女給」という仕事についてここまで深く考えたことはなかったんですが、この小説を読むと、彼女たちがどれほど個性的で、したたかで、人間らしく生きていたかが伝わってくる。タイ子、セイ、美登里、園子——それぞれの女性が本当に愛おしい。 何より素晴らしいのは、文体の心地よさです。決して難しくないのに、読んでいて時代が蘇るような感覚。嘱託でまったり働く身としては、百年前の市井の人々の営みを静かに見つめるような読み味が、実に気に入りました。 時代小説というほど大げさなものではなく、でも歴史の重みもちゃんと感じられる。気軽に読みたい時にも、じっくり味わいたい時にも対応できる、良い一冊だと思います。
2026年06月01日
この本、一気読みしちゃいました。1978年の上京から80年代のバブル期へと向かう主人公・久雄の成長をたどる話なんですが、親の反対を押し切って東京へ飛び出すというその勇気だけで、もう引き込まれてしまいます。 嘱託社員の身としては、若い頃のあの迷いながらも前に進もうとする気持ちが懐かしくて、ページをめくるたびに胸がときめきました。あの時代の東京の空気感、キラキラしていながらもどこか儚い雰囲気が見事に表現されていて、読んでいて当時を思い出させてくれます。 直木賞作家というのも納得の筆致で、青春グラフィティというタイトル通り、眩しくて懐かしい時代の風景が蘇るような感覚。決して派手な物語ではないけれど、人間が大人になっていくその過程の微妙な心の揺らぎが丁寧に描かれているのがいい。気軽に読める文庫サイズも手に取りやすく、何度も読み返したくなる一冊です。
2026年06月01日
本屋大賞の上位作品ということで手に取ってみました。「なぜ小説を読むのか」という根本的なテーマを掘り下げた作品で、小説好きなら思わず頷いてしまう内容かもしれません。 正直なところ、期待値が高かっただけに、読み進めてみると可もなく不可もなくといった印象です。物語の構成や描写自体は丁寧で、読みやすいことは確かなんですが、何か心に残る深い感動までは届きませんでした。本の扱い方やエピソードは興味深いのに、全体としてはやや散漫な感じがしてしまって。 それでも、小説とは何か、読書とは何かを考えるきっかけになるという点では、そこそこ良い本だと思います。気軽に読める文庫本だし、隙間時間に読むのにちょうどいい。特に小説好きの人には、作者の思いが伝わってくるのではないでしょうか。自分としては、まあ読んで損ではないけど、特別な一冊とまではいかなかった、そんな感じです。
2026年05月06日
娘が薦めてくれたので、なんとなく手に取ってみた異世界ファンタジーですが……正直なところ、ちょっと肌に合いませんでした。 ロシア語で魔法を詠唱するというユニークな設定は面白いと思うんです。そういう遊び心のある工夫は、ライトノベルらしくていい。ただ、全体的にノリが若い世代向けすぎて、読んでいて置いていかれる感覚があるんですよね。キャラクターの掛け合いが早すぎるというか、テンポが良すぎて落ち着いて読む余裕がない。 それに、この手の作品は設定の面白さで押し切るタイプが多いですが、人物描写の深さに欠ける印象を受けました。もう少し登場人物たちの背景や心情を丁寧に描いてくれれば、グッと引き込まれたのかもしれません。 確かにエンタメ性は高いんでしょう。ただ、気軽に楽しむつもりが、どうも落ち着かない読み心地で、最後まで「ああ、これ続編があるんだ」くらいの感覚で終わってしまいました。もっと静かに読める小説を探そうかな、と思います。
2026年05月06日
最近、狩猟という世界に惹かれていく女子大学生の話だと知って、何だか興味をそそられて手に取ってみました。正直なところ、狩猟なんて自分の人生とはまったく無縁な世界だと思い込んでいたのですが、この本を読んでみると、そうした固定観念がいい意味で壊されました。 主人公・マチが免許取得から実際の狩猟まで、一歩ずつ歩んでいく過程がとても丁寧に描かれていて、引き込まれます。狩猟という行為の重さ、命を撃つことの意味と葛藤、ベテランハンターとの関わりの中での成長──こうした要素が自然に物語に織り込まれている。 62歳の身としては、若い世代が自分の内面と真摯に向き合い、何かに夢中になる姿を見るのは、なぜか心が温かくなります。伝説のおばあちゃんハンターのエピソードなんかは、年配者としてもぐっと来るものがありました。 人生経験が豊かな人ほど、この本の奥行きが感じられるんじゃないでしょうか。気軽に読める小説としても、人生について考えさせてくれる一冊としても、本当に良い本だと思います。
2026年05月06日
このシリーズ、もう10巻目なんですね。息の長い作品だなと感心しながら読みました。 相変わらず王女と暗殺者のコンビが素晴らしい。二人の関係性の深さが増していくのを感じるし、なんといってもキャラクターの掛け合いが楽しい。ちょっと腹黒い部分もありつつ、どこか温かみのある会話の端々に、創作者の愛情が感じられるんです。 長く続いているシリーズだからこそ、世界観もしっかり構築されていて、読みやすくもある。新しいキャラクターも違和感なく物語に溶け込んでいて、ストーリーの奥行きが出ている。ファンタジーなのに嘘っぽくない、そういう自然さがあるんですよ。 書き下ろし番外編も嬉しい工夫。本編では見られない違う角度からのエピソード、というのはシリーズ継続の楽しみになります。気軽に読める娯楽小説としての質を10巻も保ち続けるのは大変なはずなのに、相変わらずページをめくる手が止まりませんでした。疲れて帰宅した日のお供に最高ですね。
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