不死の島へ

不死の島へ

クリストファー・プリースト / 古沢 嘉通

出版社:東京創元社 出版年月日:2026/02/27

東京創元社 | 2026/02/27

4.50
本棚登録:4人

みんなの感想

感想

プリースト、久しぶりに手に取ってみました。『不死の島へ』は昔から気になっていたんですが、ようやく読む機会に恵まれました。 著者が自らの人生における「鍵」だと語る本作、読んでみるとその言葉の重さが伝わってきます。物語の中で何度も繰り返される島との関係、そして主人公ピーター・シンクレアの執筆活動そのものが物語の根幹を成していく―その構造的な巧みさに唸らされました。 少々複雑な設定ではありますが、ゆっくりと世界に没入していくと、段々と魅力にとりつかれていきます。現実と虚構の境界線が曖昧になっていく感覚、執筆という行為がどんな意味を持つのか、そういった深いテーマが織り込まれているのに、決して難しすぎることもない。 嘱託の身だからこそ、こういう腰を据えた作品と向き合う時間が持てるのは幸せだなと改めて思いました。何度でも読み返したくなる、そんな一冊です。

感想

最近、話題になっていたこの本をようやく読み終えました。正直、難しいなあと感じながらも、最後まで引き込まれてしまいました。 物語の世界観がとても独特で、現実と虚構が混在するようなその雰囲気がたまりません。著者のプリースト自身が述べているように、この作品は彼の創作活動の根幹にあるものなんだろうと感じさせられます。 1976年の春にロンドンを去った男が、ある島々を舞台に繰り広げる話なのですが、その島がどこにあるのか、何なのか、という謎がずっと心に引っかかったままです。読み終わってもなお、あれはいったい何だったのだろうと考えさせられる。こういう余韻が残る小説は本当に好きです。 ページ数も多く、文章も複雑な部分がありますので、気軽には読めません。でも、そうした手応えのある読書体験こそが、今の時代には貴重なんだと思います。じっくり、腰を据えて読みたい一冊。年甲斐もなく、こんなに心を揺さぶられるなんて。やっぱり本って素晴らしいですね。

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