むしの本棚
感想

芥川賞受賞作ということで読んでみたのですが、想像以上に引き込まれました。 主人公・恵子がコンビニのバイトに人生を捧げている様子は、一見するとドライで退屈な日常に思えます。でも読み進めていくと、その営みの中に一種の哲学的な深さがあることに気づかされます。完璧なマニュアルに従うことで自分を「正常な部品」として社会に適応させる。そういう生き方もあるのか、と。 エンジニアとして働く自分にも通じる部分があって、ちょっと複雑な気持ちになりました。プログラムやシステムの中で動く喜びみたいなものは、恵子のコンビニ愛と似ているのかもしれません。 短編のような読みやすさながら、社会規範や「普通」とは何かについて深く考えさせられる。人間関係のあり方についても、新しい視点をもたらしてくれます。気軽に読める小説として手に取りましたが、かなり頭に残る作品です。仕事の合間の息抜きにぴったりでした。

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