雄一の本棚
日本の霊性が甦るとき

日本の霊性が甦るとき

矢作直樹 青林堂 2026年2月21日

感想

憲法とか政治制度の話と聞くと、どうしても堅苦しく感じてしまうのだが、この本は違った。著者が指摘する「霊性の喪失」という視点が、実に興味深い。制度や理屈の問題ではなく、日本人の内面、精神的な基軸の問題だというのだ。 自営業をやっていると、つくづく感じるのは、何かを決める時に自分の内側からくる確信がどれだけ大事かってことだ。この本はまさにそれを国家レベルで問い直している。出発点となる霊性なくしては、どんな制度も空転するというメッセージは、個人的な実感とも重なる部分がある。 難しい理論書ではなく、日本の歴史と精神性を丁寧に辿りながら、現在の問題状況を浮き彫りにしていく手つきが見事だ。改憲か護憲かという二者択一の対立を超えて、もっと根底的な問いに向き合おうとする姿勢に好感が持てた。気軽に読める人文書としても、思索の素材としても、十分に価値がある一冊である。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ