雄一の本棚
感想

自営業をしていると、どうしてもお金のことで頭がいっぱいになってしまう。売上の増減に一喜一憂し、経営の不安に夜眠れないなんてこともある。そんな時にこの本を手にした。 漫画という形式が功を奏している。ページをめくるテンポの良さで、古代バビロニアの知恵がするすると頭に入ってくる。経営者向けのビジネス書のようなうんちくの多さがなく、素直に読める。金儲けのテクニックではなく、「人生とお金の本質的な関係」を描いているところが素晴らしい。 何度も繰り返し現れる教えがあり、それが人類不変の知恵なんだと納得させられる。物語として緩やかに進んでいくのに、ところどころで「ああ、そういうことか」と気づかされる瞬間がある。そして終盤は、本当に泣きそうになった。お金の話なのに、人生の豊かさについて考えさせられるのだ。 53年生きてきて、今更新しいことを学ぶのかと思っていたが、忘れていた大切なことを思い出させてくれた。気軽に読めるのに、深い。そういう良い本に出会えるのは幸運だと思う。

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