裕子の本棚
松岡まどか、起業します

松岡まどか、起業します

安野 貴博 早川書房 2026年2月10日

感想

正直申し上げて、このタイトルを見かけた時は、私のような年代には関係のない本だと思いました。しかし文庫という手に取りやすいフォーマットと、エッセイの要素があるというご紹介に惹かれて、試しに読んでみることにしたのです。 読み始めてみると、これが予想外に面白い。新卒で内定を取り消された若い社長が、AIを活用して起業を目指すというお話なのですが、現代のビジネスの現実が、どうしてこんなにも興味深く描かれているのか。筆者の方の等身大の声が聞こえてくるような感覚を覚えました。 私たちの時代にはなかった、スタートアップというものの世界観。AIという最新技術への向き合い方。そうした新しい時代のお話であるはずなのに、根底にある人間らしい葛藤や工夫、それから努力といったものは、今も昔も変わらないのだということが心に響きます。 世代の異なる私でも十分に共感できる内容でした。若い方はもちろんのこと、こちらの世代にも強くお勧めしたい一冊です。

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