黄金仮面の王

黄金仮面の王

マルセル・シュオッブ / 大濱甫 / 多田智満子 / 垂野創一郎 / 西崎憲 / 大濱 甫 / 多田 智満子 / 垂野 創一郎 / 西崎 憲

出版社:河出書房新社 出版年月日:2026/03/06

河出書房新社 | 2026/03/06

3.75
本棚登録:5人

みんなの感想

感想

象徴主義の短篇作家だという触れ込みで手に取ったんですが、これがもう面白い。古代の王、未来の終末世界、歴史的な事件……時代も舞台も異なる短篇たちが、どれも不思議と同じ世界観で繋がっているような感覚に陥ります。 タイトル作の「黄金仮面の王」は本当に素敵で、病める王の絶望感がじわじわと伝わってくる。ボルヘスや澁澤龍彦に影響を与えたというのも納得で、言葉一つ一つが丁寧に積み重ねられていて、短篇とは思えないほどの深みがある。新訳も含まれているおかげで、古い表現との新しい訳の違いを楽しむのも味わい深い。 気軽に読める文庫本のサイズ感が良くて、朝の珈琲タイムにちょうど一篇読むくらいのペースで進められました。フリーランスの僕にとっては、仕事の合間に非日常へ没入できる相棒として重宝しそうです。22篇もあるから、何度でも繰り返し読みたくなる一冊ですね。

感想

ボルヘスや澁澤龍彦に影響を与えたという惹句に惹かれて手に取った一冊。象徴主義世代の短篇傑作選ということで、深い思想性と不可思議な世界観を期待していました。 実際に読んでみると、確かに一編一編が短くコンパクトにまとまっていて、読みやすいんですよね。「黄金仮面の王」や「地上の大火」といった作品は、独特の象徴的イメージで惹きこまれます。新訳も含まれているので、翻訳による読み心地の違いも感じられて興味深い。 ただ、正直なところ全体的にはどこか距離感を感じてしまいました。象徴主義特有の晦渋さというか、意図的な難解さが、スルスルと読み進めたい私にはちょっと重たく感じたのかもしれません。作品によって当たり外れも感じてしまい、最後まで「これだ!」という没入感を得られませんでした。 古典として重要な作品集であることは理解しますし、文学的価値は高いと思います。ただ気軽に読書を楽しみたい私としては、もう少し親しみやすい表現だと、より好きになれたかなという印象です。

感想

ボルヘスや澁澤龍彦といった大家たちに影響を与えた作家の短編集という触れ込みに惹かれて、慎重に選んで手に取ってみました。 全22編の短編が収められた本作ですが、正直なところ、すべてが私の心に響いたわけではありません。象徴主義的な表現は確かに独特で、凝った構成の作品も多いのですが、読んでいて「もう一度読みたい」と思わせるほどの強い印象を受けたものは限定的でした。 むしろ、何度も読み返してしまう短編と、一度読んで終わってしまう短編の差が大きいように感じられます。年を重ねた今、小説は物語の面白さだけでなく、心に響く何かが欲しくなるのでしょう。複雑な象徴表現よりも、人間の普遍的な感情に直結する言葉の力を求めているのかもしれません。 新訳と既訳が混在しているのも、作品によっての読みやすさに影響しているように思います。古典作品ゆえに味わい深い面もありますが、私のような齢の読者には、もう少し親しみやすい翻訳があれば、より楽しめたのではないでしょうか。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ