かがみの孤城

かがみの孤城

辻村 深月

出版社:ポプラ社 出版年月日:2017/05/09

ポプラ社 | 2017/05/09

4.33
本棚登録:7人

みんなの感想

話題の作品ということで、レビューを参考に慎重に手に取りました。正解でした。 学校に行けなくなった少女が鏡をくぐり抜けた先で出会う、7人の同じような悩みを抱えた子どもたち。最初は「こういった設定、どう着地するんだろう?」という疑問を持ちながら読み始めたのですが、物語が進むにつれてその疑問がすべて払拭されていきました。 各キャラクターの背景が丁寧に描かれているので、登場人物たちへの感情移入がとても自然です。フリーランスという働き方を選んだ自分も、学生時代の「生きづらさ」を思い出させられました。魔法のような設定ですが、それが現実的な苦しみや葛藤を浮き彫りにする効果になっているのが素晴らしい。 終盤の明かされる真実には、本当に驚きました。その後の展開や主人公の成長まで含めて、深い感動があります。ページをめくる手が止まらなくなる面白さと、読み終わった後にじんわり心に残る温かさ。どちらも兼ね備えた傑作だと思います。 生きづらさを感じている人にはぜひ読んでほしい一冊です。

この本は、ずっと気になっていたのですが、レビューの評判がとても良かったので、思い切って手に取ってみました。正解でした。 学校に行きづらくなった少女が、鏡をくぐって不思議な城へ迷い込む——こんなファンタジーのような設定が、実はとても現実的な問題と向き合っているのですね。登場する7人の子どもたちが、それぞれ異なる悩みを抱えていて、その描き方が本当に丁寧です。私たちボランティアをしていると、こういった生きづらさを感じている若い人たちと出会う機会もあり、他人事とは思えませんでした。 物語が進むにつれて、謎が少しずつ明かされていき、最後は涙なしには読めませんでした。若い人たちへの応援メッセージとしてだけでなく、親世代や私たちのような世代にとっても、大切なことを教えてくれる作品だと感じます。 一気読みしてしまうほど引き込まれました。同じような悩みを持つ人はもちろん、そうでない人にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。