ゆーきの本棚
感想

村上春樹の訳で話題になったという「おおきな木」、このたび原作の英語版を手にしました。80年も生きていると、こうした古典は一度は読んでおきたいという思いが強くなるものです。 シェル・シルヴァスタインの作品は、一見するとお子さん向けの絵本かもしれません。しかし、人生の終盤を迎えた身としては、この作品に深い含蕴があることに気づかされます。無償の愛を与え続ける樹と、それを受け取り成長していく少年。その関係性の変化を追っていくと、人生とは何か、与えることと受けることの意味が静かに心に沁み入ってくるのです。 短編ながら、何度も読み返したくなる力強さがあります。訳版との読み比べも興味深く、原文の響きを確かめながら味わうのも良いでしょう。人生経験を重ねた読者だからこそ、より味わい深く感じられる傑作だと思います。

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