一郎の本棚
感想

新社会人として仕事を始めたばかりの今だからこそ、この本が響きました。教育という社会的意義のある仕事に人生を捧げた家族の物語を読んでいると、職業選択の重みや責任感について改めて考えさせられます。 昭和から平成にかけて、学習塾業界という一見地味だけど確実に社会に影響を与える世界で、三世代にわたって奮闘する大島家の姿が丁寧に描かれています。時代の変化に翻弄されながらも、教育への信念を貫こうとする登場人物たちに、自分たちの世代が何を残すべきか問いかけられたような気がします。 特に印象的だったのは、各世代の人物たちが直面する葛藤がリアルに描かれていることです。完全な正義者ではなく、迷い悩みながら決断を重ねていく人間らしさが良かった。ボリュームのある作品ですが、そのスケール感の中で時間をかけて人物が成長していく過程をしっかり追える満足感があります。 社会人として人生を歩み始めた自分にとって、仕事の意味や人生設計について考える上で貴重な一冊になりました。

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