和子の本棚
感想

伊坂幸太郎の新刊という触れ込みで、話題になっていたので手に取ってみました。デビュー20年目の真っ向勝負というキャッチコピーにも惹かれて、期待値は結構高かったのです。 短編集ということで、通勤の移動時間に少しずつ読み進められるのは良かった。五編とも「逆」や「非」といったテーマで、常識を裏返す視点を提示する構成になっています。設定の遊び心や会話の洒脱さは相変わらず上手いなと感じましたね。 ただ、どうでしょう。各編の仕掛けが想像の範囲内で、大きな驚きや深い余韻が残りにくいというか。面白く読めるのですが、読み終わった後の「あ、面白かった!」という実感が薄い感じがしました。短編だからこそ、もっと鮮烈なインパクトがあってもよかったのではないかと。 著者の他の作品のように、仕事の帰りに同僚と感想を熱く語り合うほどではありませんでしたが、まあ、読んで損はない一冊です。何か軽く読みたい時には悪くない選択肢かもしれません。

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