和子の本棚
フォース・ウィングー第四騎竜団の戦姫ー 上

フォース・ウィングー第四騎竜団の戦姫ー 上

レベッカ・ヤロス / 原島 文世 早川書房 2024年9月4日

感想

最近、話題の冒険ファンタジーということで手に取った一冊です。正直なところ、こういったジャンルは若い世代向けだと思い込んでいたのですが、見事に裏切られました。 ヴァイオレットという20歳の主人公が竜の騎手を目指して危険な軍事大学に入学するという設定だけで、もう引き込まれてしまいます。極限状態での成長、そして冷徹な団長との関係が織りなすストーリーは、単なる冒険譚ではなく、人間ドラマとしての深みがあるんです。 何より素晴らしいのは、女性主人公が決して受け身ではないということ。自分の道を切り開こうとする強さと、同時に感情的な揺らぎを丁寧に描いている。50年生きてきた人間として、その葛藤がすごく共感できました。 装丁も素敵で、特に初回限定のホログラム加工カバーは思わず何度も眺めてしまいます。こういった細かい配慮も、出版社の意気込みが感じられて好ましい。上巻ということなので、続きが気になって仕方ありません。職場の若い同僚たちにも勧めたいくらいです。