元気でいてよ、R2-D2。

元気でいてよ、R2-D2。

北村薫

出版社:集英社 出版年月日:2012/08/21

集英社 | 2012/08/21

4.00
本棚登録:6人

みんなの感想

感想

日常のちょっとした違和感や不安って、どこから来るんだろう。この本を読んでいて、そんなことをずっと考えていました。 夫の浮気疑惑、女友達との関係、過去の恋愛…どれも特別に大きな事件ではなくて、でもそれが日々をざわつかせる。著者がこういう「モヤモヤ」をこんなに丁寧に、それでいて軽やかに描けるのって本当に上手いなと思います。短編だからテンポも良くて、読み始めたら止められませんでした。 自営業をしていると、人間関係って本当に複雑で。お客さんとの付き合い方、スタッフとの距離感、プライベートの人付き合い…いろんなシーンで「本当はどう思ってるのか」って隠さなきゃいけない場面がいっぱいあります。この本の登場人物たちも、そういう葛藤を抱えているんですよね。 「普通」って何なのか、「正解」ってあるのか。そういう問い掛けを受けながら、でも最後は優しい気持ちになれる。そんな一冊です。疲れた時こそ、こういう本が心に染みわたります。

感想

最近、SNSで話題になっていたこの作品をようやく手に取りました。普通の日常が、ちょっとした言葉で揺らいでいく瞬間を描いた短編集だということで、思わず引き込まれました。 仕事をしていると、人間関係のもやもやってありますよね。そういう感情を見つめ直させてくれるのが、この本の魅力だと思います。特に「マスカット・グリーン」では、夫と後輩女性の噂を聞いた妻の心の揺れ方が、本当にリアルで……思わず自分の経験と重ねてしまいました。 どの短編も女性目線で描かれているせいか、世代を問わず共感できる部分が多いです。笑顔の裏にある本当の気持ちとか、言葉にならない複雑な感情とか。そういったものが丁寧に綴られている。会社でのストレスが溜まっているときに読むと、自分だけじゃないんだな、という安心感が得られます。 読みやすいエッセイのような語り口なのに、心に残る言葉が随所にあって、何度も立ち止まって考えさせられました。話題作で良かった。同年代の友人にも勧めたいと思っています。

感想

同世代の女性たちの心の揺らぎを描いた短編集ということで、期待を込めて手にしました。夫の浮気疑惑や女友達との会話の中で、ふと顔を出す本音や負の感情——日常の中で誰もが経験しそうなテーマです。 読んでみると、確かに女性心理の繊細さは上手く描かれていると思います。特に「マスカット・グリーン」では、妻の不安や焦燥感がリアルに伝わってきました。ただ、全体的には着地点が見えにくい話が多く、「結局どうなるの?」と少し物足りなさを感じてしまいました。 短編集は気軽に読める利点があるのですが、この作品は各編の深掘りが足りないせいか、キャラクターに対する感情移入が今一つ。むしろ長編でじっくり描かれた方が、この作者の良さが引き出されるのではないかと思います。 39歳の私としては、登場人物たちの年代や状況に共感する部分は多いのですが、それだけに「もっと丁寧に描いてほしかった」という思いが残りました。決して悪い本ではないのですが、他にも素敵な作品がある中では、優先度は高くないかもしれません。

感想

この本は、本当に素晴らしい。女性たちの日常に隠れた、ちょっとした違和感やざわつきを見事に切り取っていて、読んでいて思わず自分の経験と重ねてしまいました。 夫のことで心が揺らぐ妻の話にしろ、女友達との何気ない会話の中で蘇る切ない記憶にしろ、本当に私たちの人生で起こっていることなんですよ。表面は平穏に見えても、ちょっとした言葉で心が乱れる。その繊細さを著者がこんなに上手に描けるのかと感心しました。 八編の短編それぞれが独立していながらも、女性たちが抱える心理の複雑さというテーマで繋がっている構成も秀逸です。笑顔の裏側、言葉にできない気持ち——自営業をしていて、人間関係に気を遣うことが多い私だからこそ、より共感できたのかもしれません。 話題になっているのも納得。55歳を過ぎた今だからこそ、この本の深さが響きます。同年代の女性たちにぜひ読んでほしい。自分たちの人生をそっと照らしてくれるような、そんな一冊です。

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