本男の本棚
江戸の隼 次男坊侍よろずお届け帖

江戸の隼 次男坊侍よろずお届け帖

千野 隆司 KADOKAWA 2026年2月25日

感想

文庫コーナーで目についたので手に取ってみました。江戸の世界観と飛脚という仕事を題材にした作品ですね。 主人公の宮越隼之助が武家の次男坊でありながら、足の速さを活かして飛脚の仕事に関わっていくという設定は面白い。江戸らしい人情味と、ちょっとした冒険の要素が込められているのは良いところです。各話で様々な荷物や人が登場し、その背景にある物語が描かれるという構成も、気軽に読み進められます。 ただ、正直なところ、奥行きというか深さが物足りなく感じました。キャラクターの心の揺らぎや、江戸という時代への向き合い方がもう少し掘り下げられていれば、もっと引き込まれたのではないでしょうか。軽くまとまっているぶん、読後に心に残るものが少ないというのが、率直な感想です。 退職後、気軽に楽しむには悪くない作品ですが、何度も読み返したくなるほどの魅力は感じられませんでした。江戸ものが好きな方なら、まあ試してみてもいいかなくらいの評価ですね。

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