本男の本棚
怪談怖気帳 なまくび団地

怪談怖気帳 なまくび団地

黒木あるじ 竹書房 2026年2月28日

感想

黒木あるじの怪談集とあれば、もう決まりだね。この歳になると、無駄な時間は使いたくないから、評判の良い作品から読むようにしてる。 本書は実際の来場者から聞いた話を編纂したものらしく、どれもリアリティがあって引き込まれた。表題作の「なまくび団地」をはじめ、日常のなかに潜む違和感や不気味さを丁寧に描いてくれている。怪談というと大げさになりがちだが、この著者は抑制の効いた筆致で、むしろ静かな恐怖を醸し出している。 文庫本だから手軽に読めるし、一編一編が短くまとまっているから、寝る前にちょっと読むのに最適だ。54編も収録されてるから、時間をかけてゆっくり楽しめるのも良い。何度か思わず背筋が凍りつく瞬間もあった。気軽に怖い話が読みたい、という時にはうってつけの一冊だと思う。

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