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愛なんかいらない。幸せになれなくてもいい。〜お母様、悪いけど私の為に悪者になって〜

愛なんかいらない。幸せになれなくてもいい。〜お母様、悪いけど私の為に悪者になって〜

天冨七緒 TOブックス 2026年3月1日

感想

話題作ということで手に取ってみたのですが、正直なところ期待値とのギャップに戸惑いました。 「痛快逆行ファンタジー」という謳い文句に惹かれたのですが、読み進めていくうちに、主人公の行動原理がやや一貫性を欠いているように感じました。逆行ものとして面白くなる条件は、その状況で主人公がどう選択し、どう変わるのかという説得力だと思うんです。ですがこの作品では、キャラクターの心理描写がところどころ薄く、なぜそこまで徹底的に家族を破滅させたいのか、その深さが十分に掘り下げられていないように思えます。 文体も比較的シンプルで読みやすいのは良いのですが、エッセイ要素が弱く、単なるストーリー展開に終始している印象。もう少し思想的な深みや、著者独自の視点が織り交ぜられていれば、もっと腹落ちする作品になったのではないでしょうか。 番外編も含まれているということですが、本編の納得度がイマイチだと、追加要素もどうしても生かし切れません。丁寧な構成を期待した分、少し残念でした。

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