page-holicの本棚
汝、星のごとく

汝、星のごとく

凪良 ゆう 講談社 2022年8月4日

感想

本屋大賞受賞作ということで期待を込めて手に取りました。恋愛小説として高く評価されているようですが、正直なところ、私にはそこまで心を掴まれませんでした。 物語の構成は丁寧で、登場人物たちの心理描写も細やかです。ただ、読み進めていくうちに「ここで?」と思う展開が幾度かあって、そのたびに没入感が途切れてしまった感じがします。恋愛の描き方も、確かに繊細なのですが、私個人としては、もう一歩踏み込んだ感情の揺らぎが欲しかったところです。 フリーランスという自由な立場だからこそ、作品選びには割と慎重なのですが、この本は「読む価値がないわけではない」という印象に落ち着きました。多くの読者に支持されている理由も理解できます。ただし、私のような読者にとっては、話題性ほどの感動には至らなかったというのが率直な感想です。重厚さよりも、ほのかな温かさを求める読者にはよいかもしれません。