裕子の本棚
感想

映画化もされたということで、興味を持って手に取った作品です。高校演劇部の生徒たちが全国大会を目指す青春物語ということでしたので、どのような展開になるのか期待しながら読み進めました。 登場人物たちの関係性や演劇への向き合い方は丁寧に描かれていて、その点は良かったと思います。特に異なるバックグラウンドを持つ部員たちが切磋琢磨する過程は、読んでいて応援したくなる気持ちになりました。 ただ、全体的には予想の範囲内の展開が多かったように感じます。高校生たちの成長物語としては王道的で、新鮮さや予想外の転機というものが少なかったのが残念です。もう少し深掘りされた心理描写があれば、もっと引き込まれたかもしれません。 文庫本という読みやすい形式で、気軽に読める作品ではあります。青春小説を好まれる方でしたら楽しめるでしょう。ただ、この作品でなければならない、という強い魅力までは感じられませんでした。

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