踊る男

踊る男

望月 諒子

出版社:新潮社 出版年月日:2026/01/29

新潮社 | 2026/01/29

4.33
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

新聞記者・木部美智子シリーズの最新作ということで、期待して手に取ってみました。これまでのシリーズでも彼女の活躍を興味深く読んできたので、今回も大いに楽しみにしていたのです。 本作は、一見すると無関係に思える犯罪事件が、実は繋がっていたという構成で、その謎解きのプロセスが見事です。木部記者が丁寧に調べていく過程で、事件の背景にあるいじめという根深いテーマに辿り着いていく流れは、説得力があり、読み進めるうちにぐいぐい引き込まれました。 ただ、犯人の動機の複雑さについては、少しモヤモヤが残ることも正直なところです。いじめに関与していない人物までもが狙われる理由付けが、完全には腑に落ちきっていないというか。ですが、それが現実の人間関係の複雑さを表現しているのだと考えると、逆にリアリティがあるのかもしれません。 中高年以降の読者にとって、人間関係と復讐の問題を考えさせられる作品として、十分な価値があると思います。シリーズのファンなら間違いなく読んで損のない一冊でしょう。

感想

ここ数年、木部美智子シリーズの虜になっていて、新作が出るたびに手に取っているのですが、今作もやられました。登場人物たちの複雑な人間関係とSNSの闇をうまく絡ませた構成は、現代の教育現場にいる身として、実にリアルに感じます。 いじめの加害者と被害者という単純な二項対立ではなく、そこに潜む心理的なもつれを丁寧に描いていく手法が素晴らしい。記者・木部が事件を追うたびに、読者である私たちも「本当の悪とは何か」という問いに直面させられます。学校での日々を思い返すと、学生時代の人間関係がいかに複雑で、誰もが被害者にも加害者にもなり得るのだということを改めて考えさせられました。 ページをめくる手が止まりません。結末に向けての緊迫感、登場人物の心情描写、すべてが完璧に調和している。こういう傑作が読める幸せを感じながら、今作も一気読みしてしまいました。シリーズファンなら絶対に外せない一冊です。

感想

このシリーズをずっと追いかけているので、新作が出るたびについ手に取ってしまいます。今回も期待通り、いや期待以上に面白かった! 木部美智子というキャラクターがね、本当に魅力的なんです。記者として事件を追う過程で、一見バラバラに見える犯行が実は繋がっていることに気づく場面の緊張感、それがずっと続くんですよ。年を重ねた私でもページをめくる手が止められませんでした。 特に印象的だったのは、犯人の動機を巡る葛藤の部分。いじめられていた人物が犯人だと確信しても、その動機が完全には理解できないというもどかしさ。人間関係の複雑さや心情の揺れが丁寧に描かれていて、単なる犯人探しではなく、深い人間ドラマになっているんです。 仕事から帰ってきた夜に、少しずつ読み進める楽しみがありました。軽く読めるのに内容が濃い、そういう小説って本当に貴重です。同窓生たちの過去が明かされていく構成も見事で、次々と謎が解けていく快感もありますし。このシリーズがこれからどうなるのか、ますます目が離せません。

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