雄一の本棚
天国での暮らしはどうですか2

天国での暮らしはどうですか2

中山 有香里 KADOKAWA 2026年4月8日

感想

ここ数年、ペットを失うことの辛さについて考える機会が増えた。自営業という仕事柄、家にいる時間も長く、動物たちとの時間を大切にしてきた身としては、彼らが亡くなるという現実は想像以上に重くのしかかるものだ。 この本は、そうした喪失感に向き合う人たちのための優しい物語である。看護師でありイラストレーターでもある著者だからこそ描けるのだろう、天国で暮らすペットたちや人間たちの日常が、柔らかなタッチで綴られている。 読み始めて驚いたのは、悲しみを押し付けるのではなく、むしろ静かな希望と温かさに包まれているということだ。大切な者を失った喪失感はそのままに、でも彼らが今どこかで幸せにしているかもしれない、そういう優しい想像の余地を与えてくれる。エッセイと物語の中間のようなこの形式だからこそ、心にすっと入ってくるのだと思う。 自営業の日常は思わぬ空白感に襲われることがある。そんな時に読み返したくなる、気楽に手に取れるけれど心に深く残る作品だった。第2弾にして初心を忘れない、そのバランス感覚が素晴らしい。

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