女王さまの休日
中央公論新社 | 2025/10/21
みんなの感想
「マカン・マラン」の新作がついに出たとTwitterで話題になっていたので、さっそく手に取ってみました。前作ファンの期待値は相当高かったはずですが、これは見事に応えてくれた一冊だと思います。 台湾を舞台に、シャール、ジャダ、さくらの三人が繰り広げる物語。女王さまたちの行き先々での食との出会い、文化的な発見、そこで出会う人々との交流が、淡々とした筆致で綴られていきます。派手さはないけれど、読んでいて思わずほっこりしてしまう場面が随所にあって、仕事で疲れた平日夜にぴったりでした。 何より良いのは、ただの旅エッセイに留まらず、登場人物たちが旅を通じて何かを学び、変化していく過程が丁寧に描かれている点。人生の折り返し地点を過ぎた身としては、こういう「新たな気づき」の話は本当に響きます。開店10周年という節目での新作というのも、シリーズの重厚さを感じさせますね。 ファンなら確実に満足できますし、未読の人にもお勧めできる、温かみのある作品です。
「マカン・マラン」の新作とあって、手に取らずにはいられませんでした。シャール、ジャダ、さくらが台湾へと舞台を移した今作、期待通り素敵な旅の物語に仕上がっています。 この本の魅力は、なんといっても登場人物たちの自然な掛け合いと、台湾という場所への向き合い方にあります。食べ物の描写が本当に魅力的で、読んでいて台湾の空気を吸いたくなる。人との出会いを通じて新しい視点が開かれていく過程も心地よい。 自営業をしていると、ついついビジネス本ばかり手に取ってしまうのですが、こういう気軽な旅エッセイに出会うと心がほぐれる思いがします。シリーズを重ねるごとに、キャラクターたちへの親しみも増していますしね。前作からのファンなら間違いなく楽しめる一冊。新しい読者にとっても、素敵な入口になるんじゃないでしょうか。 開店10周年の記念作品として、大事に読ませてもらいました。
『マカン・マラン』シリーズの大ファンだったので、新作の『女王さまの休日』には期待していました。台湾での新しい冒険という設定も魅力的でしたし。 ただ、正直なところ、今作はシリーズの世界観の深さが少し失われているような気がしました。前作までは、日常の中で人物たちが直面する葛藤や成長が丁寧に描かれていたのに、今回は台湾という異国の舞台に頼りすぎている印象があります。食や歴史との出会いという要素も、やや表面的な紹介に終わっているように感じてしまいました。 キャラクターたちの相互作用も以前ほどの化学反応が感じられなくて、読んでいて物足りなさを覚えました。大人気シリーズだからこその期待値が高かったのかもしれませんが、もっと深みのあるストーリーテリングを望んでいました。 決して悪い作品ではないんですが、シリーズの傑作たちと比較すると、やや及ばないというのが正直な感想です。