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女王さまの休日

女王さまの休日

古内一絵 中央公論新社 2025年10月21日

『マカン・マラン』シリーズの大ファンだったので、新作の『女王さまの休日』には期待していました。台湾での新しい冒険という設定も魅力的でしたし。 ただ、正直なところ、今作はシリーズの世界観の深さが少し失われているような気がしました。前作までは、日常の中で人物たちが直面する葛藤や成長が丁寧に描かれていたのに、今回は台湾という異国の舞台に頼りすぎている印象があります。食や歴史との出会いという要素も、やや表面的な紹介に終わっているように感じてしまいました。 キャラクターたちの相互作用も以前ほどの化学反応が感じられなくて、読んでいて物足りなさを覚えました。大人気シリーズだからこその期待値が高かったのかもしれませんが、もっと深みのあるストーリーテリングを望んでいました。 決して悪い作品ではないんですが、シリーズの傑作たちと比較すると、やや及ばないというのが正直な感想です。