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海賊とよばれた男(上)

海賊とよばれた男(上)

百田 尚樹 講談社 2014年7月15日

感想

本屋大賞の話題作ということで手に取った一冊ですが、予想以上の深さと感動がありました。敗戦直後の日本で、一人の男がどのようにして石油ビジネスで復興を遂行していくのか、その執念と信念の物語は、現在のビジネスマンである自分にとって大きな示唆を与えてくれます。 国岡鐡造という実在の人物をモデルにした主人公の生き様は、単なる経営者の成功譚ではなく、戦後の日本という絶望的な状況下で「人を大切にする」ことの価値を貫き通す姿勢に胸を打たれました。従業員を一人も解雇しないという経営判断は、今の時代だからこそ重く響きます。 歴史小説としても秀逸で、石油という資源がいかに国家の運命を左右するかというマクロな視点から、庶民の暮らしを支える地道な事業活動というミクロな視点まで、バランスよく描かれています。文庫化されたこのタイミングで多くのビジネスマンに読まれるべき作品だと感じました。上巻の完成度の高さから、続きが気になって仕方ありません。

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