死んだ山田と教室

死んだ山田と教室

金子 玲介

出版社:講談社 出版年月日:2024/05/15

講談社 | 2024/05/15

3.50
本棚登録:4人

みんなの感想

感想

本屋大賞のノミネート作ということで手に取ってみたのですが、こんなに一気読みさせられるとは思いませんでした。 青春時代の教室という、誰もが通る場所。その教室に突然、死が訪れる。その事実が引き起こす波紋を丁寧に描いています。辻村深月さんや金原ひとみさんの推薦文にある通り、「自分はなぜ生きているのか」という根本的な問いが、この作品を貫いています。 57歳になると、あの頃の青春がどれほど貴重で二度と戻らないものだったか、本当によく分かる。だからこそ、この作品の切実さが胸に響きます。重いテーマなのにユーモアを失わない筆致、そしてキャラクター一人ひとりの声が生き生きしていることに驚きました。 受賞歴も多く、話題作というのが頷けます。パートの帰りの電車の中でも続きが気になって、つい読み込んでしまいました。全世代に読んでもらいたい一冊ですが、特に人生経験を積んだ大人こそ、その深さを感じられるのではないでしょうか。

感想

本屋大賞ノミネートという話題性に惹かれて手に取った一冊です。青春と死をテーマにした作品は数多くありますが、本作も似たような領域を扱っています。 正直なところ、期待値が高かったせいか、読んでいて「可もなく不可もなく」という印象に落ち着いてしまいました。ユーモアと青臭さが詰め込まれているという評判は当たっていて、そうした要素は確かに随所に感じられます。教室という限定的な空間を舞台に、複数の視点から死と向き合う同級生たちの姿を描く試みも興味深い。 ただ、新人作品ということもあるのか、物語全体の構成や深掘りの部分でやや物足りなさを感じました。突き刺さると言われるほどの感動や、心に残る言葉をあまり拾えなかったというのが正直な感覚です。 41歳になると、青春モノを読むときに「あの時代を思い出す懐かしさ」を求めてしまう傾向があるのかもしれません。本作はそれ以上のインパクトを求める読者には、ちょうど良い一冊という程度の評価になってしまいます。話題作ではあるので、試しに読んでみるのは悪くない選択だと思います。

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