容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

東野 圭吾

出版社:文藝春秋 出版年月日:2008/08/01

文藝春秋 | 2008/08/01

4.00
本棚登録:7人

みんなの感想

話題の『容疑者Xの献身』をようやく読み終わりました。直木賞受賞作ということで、前々から気になっていたのですが、期待以上の面白さです。 石神という孤独な天才数学者が、隣人の女性のために完全犯罪を企てるというプロット。一見、ミステリーですが、実は深い人間ドラマなんですね。公務員として日々ルーティンワークをこなす自分からすると、社会の中で誰にも認められない才能を持つ石神の葛藤がすごく胸に響きました。 特に印象的だったのは、湯川学との対比。同じ天才でも、一人は光を浴び、一人は暗闇で輝く才能を秘したまま。そのコントラストの中で展開する物語の緻密さに、一気読みしてしまいました。 数学的なトリックが複雑すぎないので、ミステリー初心者にも読みやすいのも良いところ。それでいて、愛や献身といったテーマの重みもある。この本が流行っている理由がよく分かります。ガリレオシリーズ、他の作品も今から楽しみです。

話題の作品ということで手に取ってみました。直木賞受賞作というのも興味をそそられたものです。 天才数学者が隣人のために完全犯罪を企てるという設定は、なかなか興味深い。石神という人物の秘められた想いと行動が、物語の中心になっているわけですね。湯川学というかつての親友が謎に挑むという対比も、なるほどと思わせるところがあります。 ただ、正直なところ、自分の年代にとっては少し新しすぎるのかもしれません。物理学や数学の理論が多く登場するのですが、そうした部分について行くのに労力がいりました。若い頃なら、こういった知識的な側面にもっと興味が持てたかもしれませんね。 物語としては筋道が通っていて、読んでいて退屈することはありませんでした。ただ、特に心を揺さぶられるような場面があったかと言えば、そこまでではなかったというのが率直な感想です。流行っているのも分かるような気はしますが、個人的には「まあ、こんなものか」という印象が残ってしまいました。 定年後の読書生活の中では、これからも様々な作品を試してみるつもりです。

『容疑者Xの献身』をようやく読み終わりました。話題になってから何年も経っていますが、今更ながら手に取った次第です。 教員という職業柄、主人公の石神が高校の数学教師という設定に思わず親近感を持ってしまいました。天才でありながら不遇な環境に置かれた人物の葛藤と、愛する者のための究極の選択——その緊迫感が見事に描き出されています。 何より東野圭吾の構成の巧みさに脱帽です。数学的な論理と人間の感情を巧妙に絡ませながら、物語が進行していく。湯川学との対比構図も効果的で、最後まで手が止まりませんでした。 強いて言えば、結末に若干の物足りなさを感じるところもあります。ただそれでも、このような傑作が長く愛読されている理由がよく分かりました。直木賞受賞も納得です。 ガリレオシリーズの入門編としても、ミステリー好きのあらゆる読者にもお勧めできる傑作だと思います。もっと早く読んでおくべきだった。

漫画やライトノベルばかり読んでた私が、友達の勧めで手に取った一冊です。正直、ミステリーって難しそうだなって思ってたんですけど、これはもう面白くて一気読みしちゃいました! 何がいいって、登場人物の心理描写がリアルなんですよね。特に主人公の石神が隣人の靖子に向ける想いの描き方が切なくて、純粋な感情と複雑な行動が同時に存在することの葛藤がすごく伝わってきました。ラノベとは違う、大人の恋愛観みたいなものを感じさせられます。 そしてなんといっても、トリックの完成度!どうやって謎を解くのか、石神と湯川学の対比を通じて徐々に明かされていく過程が本当に秀逸です。会社の通勤時間に読んでても、家に帰ってから続きが気になって仕事の疲れも忘れちゃいます。 大人っぽい内容だけど、テンポもいいので読みやすい。これまでミステリーを避けてた私みたいな人にも本当にオススメです。ガリレオシリーズの他の作品も読みたくなりました!