れんの本棚
感想

映画化も話題になった「高台家の人々」をようやく小説版で読みました。正直なところ、コミック原作の小説化というと少し不安もあったのですが、この作品は見事にハマりました。 主人公・木絵の等身大の視点で物語が進んでいくのが心地よいんです。妄想癖のある平凡な女性が、まさか社内の憧れの人物から声をかけられる——その喜びと戸惑いがリアルに伝わってきます。そこにテレパス能力というファンタジー要素が加わることで、恋愛ものとしての新しさも感じさせます。 何より良かったのは、テンポの良さ。仕事の合間に読み進められるのに、きちんと物語としての深みがある。41歳の身としては、大人の恋愛小説としての側面も魅力的に映りました。キャラクター設定も立体的で、二転三転するストーリーの展開に引き込まれます。 最近の話題作だからこそ手に取ったのですが、単なるメディアミックス狙いではない、きちんと書き込まれた小説として成立しているのが素晴らしい。職場の同僚にもおすすめしようと思います。