れんの本棚
ブルー ハワイ

ブルー ハワイ

燃え殻 新潮社 2026年3月30日

感想

話題になっていたので手に取ってみた一冊。著者の人生経験の断片が散りばめられたエッセイ集で、母の言葉、駄菓子屋のじいさん、ラブホ街での出来事など、日常の中で誰もが経験しそうな場面が繊細に描かれている。 正直なところ、内容は悪くないのだが、自分の年代だからこそ感じる微妙な距離感がある。41歳という年齢で読むと、懐かしさと共感を求めたくなるのに、どこか若い世代に向けたメッセージのような印象が拭えなかった。ことのほか叙情的な表現は美しいのだが、深く心に刺さるほどではなく、流し読みできる軽さがある。 BE:FIRST・LEO氏のエッセイや大橋裕之氏のマンガも収録されているが、これらも組み合わせると、少し散漫な印象を受けてしまった。可もなく不可もなく、という感じだろうか。話題作として確認したという意味では役割を果たしたが、再読したいとまでは思わない。会社員生活で時間に余裕があるなら、流し読みする選択肢としてはありだと思う。