てつの本棚
感想

ゲーム原作のノベライズということで、どんな仕上がりになってるのか気になって手に取ってみました。都市伝説や怪異といった題材は、教室での何気ない会話でも生徒たちが話題にするので、そういう意味では身近な存在ですね。 本作は、怪異を調査・解体する組織で働く女子大生を中心に、複数のエピソードが連なる構成になっています。ファミレスでの怪異遭遇や人形の恐怖、地下アイドル失踪事件など、バラエティに富んだストーリーが用意されている点は好感が持てます。各話の長さもちょうどよく、気軽に読み進められるのは文庫本の強みだと感じました。 ただ、率直に言うと、どのエピソードも「面白い」というところまで到達していないような気がします。設定自体は悪くないんですが、怖さの描写や謎解きの部分で、もう一段階の工夫や深さがあってもよかったかなと。ゲーム原作ということを考えると、文章表現として更に読者を引き込む力があれば、単なるノベライズを超えた作品になったと思います。 気軽に怪異系の話が読みたいという時間つぶしには十分ですが、何か心に残るものを求めているなら、別の作品を選ぶのもありかもしれません。

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