【奇譚】都市伝説解体センター

【奇譚】都市伝説解体センター

氏家 仮名子 / 『都市伝説解体センター』(墓場文庫) / 集英社ゲームズ / きっきゃわー / リック

出版社:集英社 出版年月日:2026/02/19

集英社 | 2026/02/19

4.00
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

文庫本で手軽に読める怪異ミステリーということで、気になって手に取ってみました。正解でした! 福来あざみという女子大生が、怪異を調査する都市伝説解体センターで働くようになるというお話なんですが、登場人物がみんな個性的で魅力的。センター長の廻屋渉の謎めいた雰囲気もいいですし、先輩のジャスミンとのやり取りも楽しくて、くすっと笑ってしまうシーンもたくさんあります。 怖い要素もちゃんと入っているんですが、変に怖がらせようとしたり不快感を与えたりするようなことがなくて、私たちの世代でも安心して読めるのが嬉しいですね。都市伝説というテーマも親しみやすいし、一つ一つの事件が短めにまとまっているから、朝の支度の前や仕事の休憩時間にもちょうどいい長さです。 最後までページをめくる手が止まりませんでした。こういう気軽に楽しめるミステリーもいいものです。続編があったらぜひ読みたいな。

感想

ゲーム原作のノベライズということで、どんな仕上がりになってるのか気になって手に取ってみました。都市伝説や怪異といった題材は、教室での何気ない会話でも生徒たちが話題にするので、そういう意味では身近な存在ですね。 本作は、怪異を調査・解体する組織で働く女子大生を中心に、複数のエピソードが連なる構成になっています。ファミレスでの怪異遭遇や人形の恐怖、地下アイドル失踪事件など、バラエティに富んだストーリーが用意されている点は好感が持てます。各話の長さもちょうどよく、気軽に読み進められるのは文庫本の強みだと感じました。 ただ、率直に言うと、どのエピソードも「面白い」というところまで到達していないような気がします。設定自体は悪くないんですが、怖さの描写や謎解きの部分で、もう一段階の工夫や深さがあってもよかったかなと。ゲーム原作ということを考えると、文章表現として更に読者を引き込む力があれば、単なるノベライズを超えた作品になったと思います。 気軽に怪異系の話が読みたいという時間つぶしには十分ですが、何か心に残るものを求めているなら、別の作品を選ぶのもありかもしれません。

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