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小説版サブイボマスク

小説版サブイボマスク

一雫ライオン 集英社 2016年5月20日

感想

最近、映画『サブイボマスク』の話題が耳に入ってきたので、この小説版も手に取ってみました。脚本家自らがノベライズしたということで、どのような仕上がりになっているのか興味深かったのです。 読み始めると、春雄という一風変わった主人公の熱い心情が、ページをめくるたびに伝わってきます。過疎の町という少し重いテーマを扱いながらも、この男の前向きな姿勢と周囲との関わり方が、自然と読み手の心も温かくしていくんです。八十年も生きていると、世間の醒めた風潮を目にすることばかりですが、こうした素直な人情ものは本当に貴重だと感じます。 脚本が小説化されたせいか、登場人物たちの内面描写がより丁寧に描かれていて、映画とはまた違う味わいが得られるのが素晴らしい。文庫本のコンパクトなサイズも、この年になると目にも優しく、どこにでも持ち運べるのがありがたい。 感動コメディとはいえ、人と人とのつながりの大切さをあらためて考えさせてくれる良い作品です。話題作ということで読んでみて正解でした。

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