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感想

ハーンの著作は若い頃から愛読しているが、この新編は本当に素晴らしい。新訳ということで最初は少し心配だったが、むしろ現代人にも読みやすくなっており、かつ詩情を失っていない。八十年も生きていると、ハーンが百三十年以上前に感じた日本への驚嘆と敬愛がいっそう身にしみてわかるようになった。 松江の風景、出雲大社での厳粛な体験、日本人の微笑の謎まで、彼が西洋人の目で捉えた我々の国の本質的な美しさは今も色褪せていない。むしろ、高度成長とその後の変化を経験した私たちだからこそ、ハーンが拾い集めた日本の面影の貴さが深く感じられる。 昨今いろいろな新刊をチェックしているが、この古典の新しい装いは、人生の最後の時間を味わい深く過ごすのに最適だ。ゆっくり、繰り返し読む価値のある一冊である。

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