私の男

私の男

桜庭 一樹

出版社:文藝春秋 出版年月日:2010/04/01

文藝春秋 | 2010/04/01

4.33
本棚登録:5人

みんなの感想

感想

直木賞を受賞した作品だと聞いてすぐに手に取った。この歳になると、話題の良い本を見逃したくないという思いが強いものだ。 物語の構成が実に巧みだ。結婚という終点から始まり、アルバムをめくるように過去へ遡っていく。親子という関係の中に秘められた複雑な感情が、一層ずつ明かされていく。著者の筆力の凄さは、そうした禁忌的なテーマを描きながらも、どこか優雅さを失わない点にある。登場人物たちの心の空白感、愛に飢えた姿が、じっしに迫ってくる。 長く人生を歩んできた身としては、人間関係の難しさ、愛の形の多様さについて改めて考えさせられた。文庫本という手軽さも良い。何度も読み返すことになりそうだ。この作品、同じ世代の人間にも、若い世代にも読んでもらいたい。人生とは何か、愛とは何かを問い直すきっかけになるだろう。確かな評価は伊達ではない。

感想

直木賞受賞作ということで期待して手に取りました。正直なところ、こんなに心を揺さぶられるとは思いませんでした。 親子関係について、これまで読んだどの小説よりも深く、そして痛切に描かれています。表紙からも感じられる、どこか古風で退廃的な美しさ。その雰囲気が本を開いた瞬間から全編を包み込みます。 主人公たちが抱える内なる空虚さと、それでもなお求め続ける愛情。禁忌とされるテーマを扱いながらも、著者の筆力によって単なる衝撃狙いではない、深い人間の営みとして描かれている。読み終わった後も、人間の脆さと強さについて考え続けてしまいました。 文庫本で手軽に読めるのも嬉しい。話題作だったので気になっていた方には本当におすすめします。ただし、重いテーマなので心の準備をしてから読むことをお勧めします。わたし自身、何度も読み返したくなる一冊になりました。

感想

直木賞受賞作ってことで期待しながら読んだんですけど、正直微妙でした。アルバムを逆から捲るみたいな構成は面白いなって思ったし、二人の関係が複雑に絡み合ってる感じは引き込まれました。 ただ、正直なところ高校生の私にはちょっと重い内容で、親子間の禁忌っていうテーマがあまりピンとこなかったというか…。文章は綺麗だし表現力もあるんだけど、描写がすごく詩的で、私が求めてる直球の感情表現じゃなくて、なんだか距離を感じちゃいました。 話題だから読んでみたい人もいると思うし、大人が読んだらきっと違う感じ方するんだろうなって思います。でも15歳の私としては「すごく良い!」とは言えない感じですね。大人向けの文学作品として改めて読み返したら評価変わるかもしれません。

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