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感想

新潮社の『プレゼント』を手にしたのは、書店で話題作をチェックしていたときのことだ。現代を代表する7人の作家が「夏」をテーマに書き下ろしたというコピーに惹かれた。 80年も生きていると、人生経験も相応だが、それでもこの本は新しい発見に満ちていた。各作家の筆致の違いが実に興味深い。同じ「夏」という季節を舞台にしながら、これほどまでに異なる世界観が生まれるのか、と感心させられる。 特に印象的だったのは、短編という形式が持つ力だ。長編を読むだけの時間や体力に不安が出てきた年代だからこそ、凝縮された物語の素晴らしさが身に沁みる。各篇ともに、何気ない日常から人生の真理へとする導き方が実に秀逸である。 「人生を大きく変えるかもしれない」という帯の言葉も決して大げさではない。人生経験が長いからこそ、この本で語られる「切なさ」や「怖さ」「美しさ」の意味がより深く理解できるような気がした。まさに、小説好きへのプレゼントたる一冊だ。

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