読書メモの本棚
感想

直木賞受賞作ということで、さっそく手に取ってみました。八十歳も過ぎると、今どんな作品が世間を賑わせているのか、しっかり押さえておきたいという気持ちになるんですね。 この『花まんま』、実に興味深い。幼い妹が突然、前世の記憶を語り始めるという不思議な設定なのですが、著者の筆力でしょうか、それが自然に、そして説得力を持って読者の心に入り込んでくるのです。家族の絆、生と死、そして愛といった普遍的なテーマが、この奇想天外な物語を通じて静かに、しかし強く伝わってきます。 自営業をながく続けてきた身として、人間関係の機微や家族のあり方について深く考えさせられました。映画化も決定したとのこと。来春の公開を楽しみにしながら、このページを繰る喜びをかみしめています。文庫本のサイズも手に優しく、夜な夜な灯を傍らに読むには格好の一冊。話題作というだけでなく、本当に価値ある作品だと感じました。

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