近藤の本棚
感想

心が折れかけていた時期に手に取った一冊です。タイトルの「流星ワゴン」という素敵な表現に惹かれて、正直なところ期待と不安が半々だったのですが、読み始めたら一気に引き込まれました。 38歳という、プロとしての責任も人生の選択肢も限られてくる年代を舞台にしているのが、自分自身の年齢に近いこともあって深く刺さりました。父親と子どもが同い歳で出逢うという奇想天外な設定なのに、人生論として説教臭くならず、むしろ自然に心に届く。主人公が「やり直し」について悩む過程が、エンジニアとしてキャリアの判断に迷っている私にも響きました。 時間軸が複雑な作品なので、注意深く読む必要がありますが、その緻密さこそが物語の良さだと感じます。完璧な結末ではなく、人生の本質的な問題に向き合う覚悟を促してくれるような余韻が残り、読後も考え続けたくなります。これは推薦できる傑作だと思います。

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