流星ワゴン
講談社 | 2005/02/15
みんなの感想
話題になってるということで手に取ってみたんですが、本当に良かった。38歳の主人公が、同い歳の父親と出会うという設定だけで既に唸らされるのに、そこから展開される物語の深さたるや。 新社会人の自分としては、まだまだ人生経験が浅いせいか、登場人物たちの葛藤や後悔がすごく重くのしかかってきます。特に、人生で「やり直したい」「別の選択肢を選んでいたら」という思いって、誰もが少なからず持ってるんだなって改めて認識させられた。主人公と父親の関係性が進むにつれて、家族ってなんだろうって考えさせられる。 ワゴンで時空を超えて旅する、っていうファンタジー的な設定も秀逸で、それが現実的な問い詰めと上手く融合してる。重いテーマなのに、ページをめくる手が止まらなくなる構成の上手さも素晴らしい。人生について考えたい時期の人、親との関係に思い悩んでる人には特におすすめしたい一冊です。
正直なところ、最初は「ファンタジックな設定」という点で少し慎重になっていました。でも読み始めたら、これは単なる奇想天外な話ではなく、人生の選択肢について深く考させられる作品だと気づきました。 主人公が自分と同い歳の父親と出会うという設定は、確かに不思議ですが、それがゆえに「親友関係になれるか」という問いが生まれる。フリーランスという不安定な立場で生きてきた自分にとって、人生の岐路での選択、やり直せるかもしれない可能性という テーマは、非常に他人事とは思えませんでした。 著者が丹念に描く回想シーンや、二人の会話の中に、年を重ねた者にしかわからない後悔や切実さが詰まっています。「本の雑誌」年間ベスト1の評価も納得です。 読むたびに、自分の人生設計について改めて考えさせられます。50歳が近づく今だからこそ、この本に出会えたのは、運命だと感じるほどです。自信を持ってお勧めできる一冊。