近藤の本棚
感想

エンジニアとして働いていると、ついビジネス書に手が伸びてしまいがちなのですが、この作品はそうした枠を超えて引き込まれました。 下町の町工場という舞台設定が、私たちエンジニアの現実を見事に描いているんです。技術力があっても、経営や資金という現実の壁にぶつかる主人公の苦悩が、非常にリアルに感じられます。佃航平という人物が、夢と現実のあいだで揺れながらも、最後まで「ものづくり」への信念を失わない姿勢には、職人気質としての共感を覚えました。 ストーリー展開も秀逸で、大企業との対立という単純な構図ではなく、複数の利害関係が複雑に絡み合っていく過程が、非常に緻密に描かれています。技術的な詳細についても、専門知識がある程度必要な部分がありますが、だからこそ説得力があり、没入感が高まるんです。 人間ドラマとしても、ビジネス小説としても質が高い。慎重に本を選ぶ私が、自信を持っておすすめできる一冊です。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ