星月夜
集英社 | 2023/08/21
みんなの感想
SNSで話題になってたから読んでみたんだけど、すごく良かった。台湾人と新疆出身の留学生という設定だけで、もう普通の恋愛小説じゃないんだなって感じた。 二人の女性が日本という異国で出会って、愛し合ってるはずなのに、実は見えていない部分がいっぱいあるっていう描き方がすごく丁寧。文化とか政治とか、そういった重い背景があるのに、作品全体は静かで優しい雰囲気なんです。 私も今留学生の友達がいるから、言葉では説明しきれない何かって本当にあるんだなって改めて感じました。国籍や環境が違うと、どんなに好きな人でも理解しきれないことがあるんだって。重いテーマなんだけど、読んでて沈まされるんじゃなくて、ふんわり考えさせられる感じ。 李琴峰さんの日本語の使い方も美しくて、漫画やなろう系しか読まない自分にとって、こういう現代文学もいいなって思い始めました。話題の本を読む甲斐があったかな。
最近のベストセラーリストで話題になっていたので手に取ってみました。文庫版の出版を機に読んだのですが、本当に良い作品ですね。 台湾と新疆ウイグル自治区という異なるバックグラウンドを持つ二人の女性が、日本という異国で繰り広げる恋愛と葛藤の物語。表面的なラブストーリーではなく、家族、政治、アイデンティティといった複雑な問題が静かに、しかし確実に二人の関係に影響を与えていくその描き方が秀逸です。 著者の李琴峰さんの文章は本当に美しい。日本語教師というキャラクターを通じて、言葉の持つ重さや可能性が丁寧に描かれています。公務員の私も、日々仕事をする中で異文化理解の大切さを感じていますが、この物語はそういった日常の中にある「ズレ」や「理解の難しさ」を丁寧に扱っていて、ぐっと引き込まれました。 少し時間をかけてゆっくり読みたい、そんな作品です。