そうたの本棚
映画ノベライズ ブラックナイトパレード

映画ノベライズ ブラックナイトパレード

七緒 / 中村 光 / 鎌田 哲生 / 福田 雄一 集英社 2022年12月20日

感想

クリスマス時期に映画化された作品ということで、なんとなく手に取ってみました。コンビニでくすぶる冴えない男が黒いサンタに拉致されて、北極で働くことになる——設定だけで笑える奇想天外なコメディです。 本文を読み進めると、確かにテンポよく進みますし、登場人物たちのキャラは濃い。ハッキング好きの志乃、チャラい田中皇帝、無愛想な料理長古平など、個性的なメンバーが揃っていて、彼らとの掛け合いは悪くない。映画化を意識したのか、映像的に分かりやすい描写も多いので、さくさく読めます。 ただ、正直なところ「もう一歩」という感じが拭えない。ノベライズというフォーマットの宿命かもしれませんが、深掘りが足りなくて、キャラたちがどこか表面的に見えるんです。ストーリーも予想通りに進む感じで、意外な展開や感動みたいなものに乏しい。気軽に読む分にはいいけど、記憶にしっかり残る何かがあるかというと、微妙ですね。 気軽に楽しめるエンタメ小説としては及第点。でも、特別な思い入れを持つまでには至りませんでした。

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