白鳥とコウモリ

白鳥とコウモリ

東野 圭吾

出版社:幻冬舎 出版年月日:2021/04/07

幻冬舎 | 2021/04/07

4.33
本棚登録:4人

みんなの感想

感想

東野圭吾の最新作ということで期待して読み始めたんですが、正直なところ「可もなく不可もない」という感じに落ち着きました。 2017年と1984年を行き来する構成や、複数の事件が絡み合う設定は興味深いんです。プログラミングで複数の処理が並行して走るような感覚で、その絡み合いがどう収束するのかと期待しながら読み進められました。ただ、中盤から後半にかけて、その複雑さが必ずしも物語を深くしていない感じを受けてしまった。 テーマとして「罪と罰」を掲げているだけあって、主人公の告白と動機について深く掘り下げようとしているんでしょう。でも、読み終わった時点で「結局何が言いたかったのか」という疑問が残ってしまいました。仕事で疲れてる時に読むにはちょうどいいボリュームですが、もう一度読み返してみたいとは思わないかな。東野圭吾の傑作『白夜行』のような衝撃が欲しかった。

感想

東野圭吾の新刊ということで、書店の話題コーナーで目に留まり手にしました。『白夜行』や『手紙』といった傑作を生み出した作家が、35周年記念作品として贈る『白鳥とコウモリ』—副帯に「東野圭吾版『罪と罰』」と書かれていたことが、読み始めるきっかけになりました。 一人の男の告白から始まる物語は、2017年の東京と1984年の愛知を行き来しながら、複雑に絡み合う人間関係と深い罪意識を描いていきます。善と悪、罪と救済といった普遍的なテーマに真摯に向き合った作品で、一気読みしてしまいました。 中盤以降の展開は本当に衝撃的です。犯人だと思っていた人物の背後にある真実、そして主人公の選択まで—すべてが繋がっていく快感は、ミステリー好きにはたまりません。同時に、登場人物たちの絶望と希望が胸を打ちます。 家事の合間の貴重な読書時間で、この深い物語の世界に没入できたことに感謝です。話題の本だけあって、読む価値は本当にありました。心に残る傑作だと思います。

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