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Lily --日々のカケラーー

Lily --日々のカケラーー

石田 ゆり子 文藝春秋 2018年1月30日

感想

石田ゆり子のエッセイということで手に取ってみたが、これは想像以上に深い一冊だった。表紙からは優雅で洗練されたイメージが伝わってくるが、中身は実に誠実で、ストレートだ。 何より印象的だったのは、彼女が「ささやかなこと」の大切さを語る際の説得力である。管理職として日々、効率やパフォーマンスを求められる立場にいると、どうしても大きな目標や成果に目がいきがちになる。だが、このエッセイを読むと、心地よい空間作りや、自分の身体の声に耳を傾けるといった日常の細部にこそ、人生の質を左右するカギがあるのだということに気づかされる。 21編のエッセイ、ロングインタビュー、そしてQ&Aという構成も巧みで、読んでいて飽きない。特にQ&Aのセクションでは、正直で人間らしい回答が続き、完璧なイメージを持たれている有名人の素の思考プロセスに触れることができて興味深かった。 話題の本として確認する価値もあるし、実用的にも、自分の生活を見直すきっかけになる。40代だからこそ響く部分が多かったように思う。

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